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焼き立てチェルシーバンズをねらえ!

小布施岩崎

中心部

ショップ・銘品店

カナダから来た看護師さんとの出会いから生まれた伝説のチェルシーバンズ。

観光客でにぎわう通りを抜け、中学校や住宅が並ぶ一角に小布施岩崎はあります。まだ町内に他のパン屋さんがなかった頃から続く歴史あるお店。

このパン屋さんには、今では県外からもそれを求めてやってくる人々がいるほど人気のあるパンがあります。「チェルシーバンズ」がそれ。ふっくらと焼きあがった生地には、クルミなどのナッツ類やレーズンなどがふんだんに入っていて、砂糖とバターを溶かしたシロップでコーティングがしてある。パンとケーキの間のような独特の食感。どこか懐かしい感じのするところがこのパンの魅力ですが、このパンが誕生するにはとても心温まるストーリーがあり絵本にもなったほど。

昭和初期、日本で結核が猛威を振るっていた頃に結核療養所として小布施町に新生療養所(現在の新生病院)が誕生しました。その建設や運営を行ったのがカナダ聖公会です。日本の結核患者を治療するためにカナダから医師や看護師が派遣されてきました。そのうちの一人が看護婦長のミス・パウエル(ちょっと怖い人で知られてました)。病院にパンを卸していた当時の店主の岩崎小弥太さんはミス・パウエルに呼び止められケーキのような物を振る舞われます。初めて食べる夢のような美味しさの食べ物がチェルシーバンズだったのです。このパンを焼こうと心に誓った小弥太さんは、何度も試行錯誤を繰り返してはダメだしをされ、それでも諦められずがんばった末、ようやく認めてもらえました。その時ミス・パウエルは目に涙を浮かべ「私のおばあさん、お母さんの味です。本当にありがとう」と言ったそうです。遠くアジアの片隅から故郷を思う気持ちが癒されたのです。

以来、その美味しさが評判になり町の人たちも買うようになり、今では新生病院を始め町内数カ所で販売されるようになりました。小布施岩崎さんのお店に行くと、ミス・パウエルと小弥太さんの写真が飾られています。当時のレシピのまま現在でも作られている伝説の味。ぜひ一度お試しください。

旬の味覚が楽しめるパイやケーキ、栗和菓子も

さて、小布施岩崎さんにはチェルシーバンズ以外にも、食パンや菓子パン、マフィンやケーキ、パイなど手作りのものがいろいろあります。中でも栗菓子のおとめ栗(蜜煮き栗が入った羊羹)と小布施産の栗だけを使ったおくりさん(栗きんとんの茶巾しぼり)は岩崎さんお薦めの品です。実は小布施岩崎さん、ご先祖様がお店を始めた時は和菓子屋さんだったとか。おとめ栗は年間を通して販売されていますが、おくりさんは秋限定商品(9月半ばから11月初旬販売)でこだわりの一品です(もちろん手作り)。

「一つひとつ手作りなので、なかなか多くは作れません。 なるべく商品を切らさないようにはしていますが、ご予約をいただければ必ずご用意できますので、電話やFAXでお問い合わせ下さい」(岩崎さん)。おくりさん、おとめ栗は全国発送が可能なので小布施に来られない方でもぜひご賞味あれ!

季節のパイやケーキもあります。例えば春先(2月~4月)は苺大福、草大福、夏にはブルーベリー・白桃(小布施産)のパイ。秋から冬にかけてはアップルパイ、胡桃のトルテなど、季節によって楽しめます。中でも珍しいのがルバーブのパイです。ルバーブはフキのような葉っぱの野菜で杏に似た香りと酸味があり、パイやジャムなどに使われています。岩崎さんでは長野県信濃町で採れたルバーブを使い北欧の家庭の味をパイで再現しています。

口コミで都会からのお客様も多いとのこと。どこか懐かしい小布施岩崎の味は、県外のお客様にも愛されているようです。

Information

住所 長野県上高井郡小布施町中町620-1
TEL 026-247-2200
FAX 026-247-6404
営業時間 10:00~17:00
(日曜は10:00~13:00 要予約)
定休日 水曜日
URL http://obuseiwasaki.jp/